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感化事業とその管理法  日本の司法福祉の源流をたずねて 2

感化事業とその管理法・書影
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留岡 幸助・著
A5判・上製クロス装・函入 2016年8月刊 256頁
定価:7000円+税 ISBN978-4-86330-163-4 C0332

第2巻(第3回配本)
「感化事業の父」留岡幸助による名著!体罰の否定や福祉施設職員の地位向上といった提言も。現代的表記による改訂新版。姜克實氏の解題付き。

少年は大人と同じようには罰しない。それはなぜなのか?14歳未満の少年を対象外とした現行刑法の制定(1907年)と、それに伴う感化法の改正(1908年)にあたり「感化事業の父」留岡幸助は欧米の事例や当時最新の学説、統計などを紹介しつつ、自らの感化事業の実践を通して得た知見をもとに講演を行った。非行少年の諸問題に対する具体的な対処法や施設の管理運営方法の紹介だけでなく、体罰の否定や福祉施設職員の地位向上といった提言も行っている名著を、読みやすい現代表記で復刊!近代日本の社会事業思想に関する優れた研究で知られる姜克實氏(岡山大学教授)の解題付き。

本書より抜粋

「それで感化法の改正に付いて経過せし所を述ぶれば、前回にもいいしが如く、感化院は元監獄から分家したものであるから、どうも感化院を経営組織する者が感化院の生徒を犯罪人視するの傾がある。それが感化事業に非常なる妨害となるので、感化院に来る者は決して罪人ではないという観念を以て教養しなければ、決して善良なる人間を造ることは出来ないのである。」(本書第一編 第一章より)

著者略歴

[著者] 留岡幸助(とめおか・こうすけ)
感化教育や監獄改良などに尽力した、日本の「感化事業の父」。同志社英学校別科神学科卒。牧師の資格を持つキリスト教教誨師としては日本初。教誨師として赴任した空知集治監の囚人の扱いに疑問を感じ、監獄学および感化教育を学ぶため渡米。コンコルド感化監獄およびエルマイラ感化監獄で実地研修、ブロックウェーに師事。帰国後、巣鴨監獄の教誨師および警察監獄学校教授、内務省地方局嘱託。不良少年の感化教育のための「家庭学校」を設立。特に北海道家庭学校が名高い。(1864-1934)

[解題] 姜 克實(ジャン・クーシー)
1953年中国天津市生まれ。 天津市南開大学、復旦大学大学院を経て国費留学生として来日。早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。文学博士。早稲田大学第一文学部助手、岡山大学教養部助教授を経て現在、岡山大学大学院社会文化科学研究科教授。専門は、日本近現代史、近現代思想史。主著に『石橋湛山の思想史的研究』(早稲田大学出版部、1992年)、『近代日本の社会事業思想―国家の「公益」と宗教の「愛」』(ミネルヴァ書房、2011年)など。

目次

第一編
緒 言
総 論
第一章 感化事業の沿革ならびに現況
第二編 不良行為ならびに犯罪の原因
第一章 自然的原因
第二章 社会的原因
第三章 個人的原因
第三編 不良少年の類別
第一章 その種類
第四編 救治制度
第一章 司法権を以て処遇すべき者
第二章 警察権を以て処遇すべき者
第三章 刑罰を以て処遇すべき者
第四章 教育的処遇
附録(参考書籍)
「公益」と「愛」の間で ――留岡幸助の感化教育論  姜 克實

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