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ティベット史概説 近代チベット史叢書 13  

ティベット史概説・書影
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大村謙太郎・著 A5判・上製クロス装・函入
定価:本体7000円+税 2016年1月20日刊行
ISBNISBN978-4-86330-157-3 C0322 240ページ

イスラーム学者によるチベット学入門書の決定版!
チベットは世界に開かれていた!厳しい山々に囲まれながらも、中国と西域との交通路に位置し、活発な交易と文化交流を続けてきたチベットの歴史を概観する。中央アジアに精通したイスラーム学者ならではの視点を加えながら、チベットに関する事柄を一からわかりやすく説明。神話の時代から中華人民共和国による占領まで、チベットの実像とその変遷を解き明かす。附録として、古代から近代までチベットが他国と結んだ条約の条文の数々や参考文献とその解説、年表も収める。入門書としてもお勧め。現代表記による改訂新版。

「千古の雪を頂く高峰にかこまれて、長い間鎖国を続けてきたこの国も、その実は四通八達の国際交通路線上にあったことが理解されるであろう。ティベットはまさしく世界の屋根ではあるが、決して行き詰りの国ではなく、従来多くの人々が見てきたように、一切外国から遮断され、世界から孤立した国とのみみる見方は、大いに改められねばならないであろう」(本文より)

「近代チベット史叢書」推薦文  小峰彌彦大正大学学長・仏教学博士)

 2009年は、1959年のチベット民族蜂起より50年の年にあたる。昨年の北京オリンピックの折りにも解放問題をめぐり、世界各地で解放を望む運動が顕在化したことは記憶に新しい。とはいえこの問題も、決定的な武力紛争までいたらなかったこと、さらには中国への配慮なども影響し、日本においての関心はそれほど高くなるには至らなかったのが現況である。だが、チベット問題は、当該の民族のみのことではなく、国際的にも重要な課題であることは間違いない。それ故、私たちはこの課題に真剣に向き合う必要があるが、そのためにはチベットに対する基礎的な知識を備えた上の正しい認識が不可欠となるのである。
 本叢書は「20世紀初頭から第二次世界大戦に至るチベットの歴史と民族文化」を学ぶ基礎的な資料としても重要であるし、チベット問題の原点を考察する上で貴重な材料を提供している良書である。青木文教氏をはじめとする著者の体験を通しての報告は、読者に多くの知識と示唆を与えるものと確信するものである。

著者について

大村謙太郎(おおむら・けんたろう)
イスラーム学者、東洋学者。東京帝国大学文学部東洋史学科および同大大学院に学ぶ。獨協中学校講師を務めた後、精華書院および独逸学雑誌社社長となる。後に大東亜省嘱託や、国際親善協会常任理事、興亜宗教同盟常任理事、回教協会専務理事となり、戦後は日本イスラム協会理事長、宗教懇談会理事長、ガンジー平和連盟副会長、西蔵大蔵経研究会専務理事を務めた。また、クルバンガリー(在日タタール人ムスリムの指導者)や愛新覚羅溥侊(溥儀の従兄弟でムスリム)などとも交流を持った。(1888−1962)

目次


第一章 
秘境ティベットの概観
第二章 
ティベットの自然環境
第三章 
ティベットの開国伝説
第四章 
ティベットの古代
第五章 
大版図時代
第六章 
分裂時代
第七章 
ダライ法王国の成立と発展
第八章 
ティベットの近代
附録一 
ティベット対外条約集
附録二 
参考文献
附録三 
年表

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