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トップページ >> 既刊・新刊 >> 苦難に対する態度−苦難の人ヨブを中心にして

苦難に対する態度 苦難の人ヨブを中心にして

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賀川唯一の「ヨブ記」講義

賀川豊彦・著 
A5判・上製クロス装・函入
定価:5000円+税 2015年7月上旬刊行・272ページ ISBN978-4-86330−064-4 C0016

私たちは何故苦しむのか。苦しみにどう向き合えばいいのか。賀川豊彦は関東大震災の焼け野原でヨブ記を開いた。

「貧民街の聖者」と呼ばれた牧師、賀川豊彦。関東大震災の焼け野原にも彼はいた。なぜこんな不条理な苦しみを味わわなければならないのか。震災を天罰とみなす声の多い中、そのような声をはねのけるため、彼は旧約聖書の「ヨブ記」を手に取り、本書を世に出した。ある苦難が何かの天罰でないのなら、また宿命としてあきらめることができないのなら、宗教者は苦難に対して何を語ることができるのか。本書は、賀川豊彦による唯一の「ヨブ記」講義である。(改訂新版、解題・伊東裕起)

著者略歴

賀川豊彦(かがわ・とよひこ 1888-1960)
社会運動家、政治家、牧師。兵庫県神戸市生まれ。
神戸神学校、明治学院、プリンストン大学およびプリンストン神学校に学ぶ。
神戸のスラムに身を投じ、「貧民街の聖者」と呼ばれた。
自伝的小説『死線を越えて』がベストセラーになり、その印税をもとに社会改革の運動を広げた。
生活協同組合(生協)を始め数多くの組合を設立、教育者としても多くの学校を設立した。
ノーベル文学賞に2回、ノーベル平和賞に3回ノミネート。

目次

第一章 苦難に対する態度
維摩経とヨブ記
苦の解決は何処にありや
スウィンバーンの詩
如何にして苦痛に対すべきか

第二章 思想劇としてのヨブ記
ヨブ記研究の意義
劇として構想されしヨブ記
神とサタンとの対話
試練としてのヨブの災害
ヨブ記劇の登場人物
ヨブ本曲の梗概
強きヨブ的精神

第三章 ヨブ記に現れし完全人問題
ヨブの個性
社会人としても完全人
決定説との戦い
ヨブ自らの告白
友人の誤解

第四章 ヨブ記に現れし悪の問題
ヨブ記の書かれし理由
ヨブ記の三大特徴
サタンに対する神の注意
ヨブの災害と厭世観
ヨブの厭世観
人間苦の問題
世界苦の問題
道徳悪、社会悪、宗教悪
ヨブの苦悶の演出について
第五章 ヨブの友の反対論
定見なきエリハズ
人間に対する不信用
悪を逃避するな
ビルダテの勧善・懲悪説
不完全な人間の歴史
断案を急ぐな助けよ
教義的なるソバル
一筋に信仰の道に進め

第六章 ヨブに現れたる神
一なる神、霊なる神
厳粛なる神
麻痺せる我等の霊
戦いの神――赦さざる神
暴虐と絶望の神
まず世界の暴虐を除こう
絶望の神
内側よりの教会改造

第七章 ヨブの信仰と祈り
絶対の信仰
仲保者への信仰
ヨブの祈り
祈りを現実化せよ

第八章 ヨブ記に現れたる詩
雄大なる自然の詩
人化せる天地の姿
驚くべき動物の詩


解題  伊東裕起

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